2012年08月20日

RC-12E (Japan version, 1978)

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ASSOCIATED最初の電動カー、「RC-12E」です。
エンジンカー開発での知見を生かした、シンプルで軽量、そして頑丈なマシンで、その設計思想は以後の電動カーの発展に多大な影響を与えたものと思います。
日本では輸入元の横堀模型により一部に手を加えられたうえで「MINI RACER」シリーズ中の一製品として発売されましたが、路面やレース形式の違いもあって本国のレースで発揮したような圧倒的な強さまでは見られなかったようです。

ちなみに、香港辺りでは「CX12」なる本車の類似品も存在していたとの話です。

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他車に先駆けてFRPをシャーシの素材に採用。
クビレた形状をしていますが、板厚が2mm以上あるのでかなり硬い特性を持つシャーシです。
まだ皿ビス加工は施されてはいません。
メカプレートは、バンパーと同じくカイダック製です。

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フロントはナイロン素材を使用したエリオットタイプ。
この構成も以後は電動カーにおけるスタンダードの一つとなりました。
日本で発売されたモデルでは、サーボセイバーに「RC-200」と同じ形状のものを装備、またロッドも日本独自のものに変更されています。

なお、2個のサーボはユーザー自身がメカプレートに大きく穴を開けて縦置きで搭載することになっていました。

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ギアはダイレクト・ギア。
バックラッシュは、カム状のスペーサーをモーターとマウントの間に挟んで調節します。

日本で発売されたモデルには横堀模型のオリジナル・モーターが付属していました。
スピードコントローラーも日本独自のもので、これは「MINI RACER RC-12 Jr.」のものを改良し、受信機用電源も動力用バッテリーから得られるようにしたものです。
そのほか、高荷重ベアリングとスーパーハードタイプのリアシャフトを標準装備する点でも米国での仕様と異なっていました。
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2012年06月18日

RC-12i "Mono-shock" (1984)

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ASSOCIATEDの「RC-12i "Mono-Shock"」です。
「RC-12i Special」のフロントサスペンションを、モノショック・ダンパーで支えるダブル・ウィッシュボーン方式に変更したメカニカルな車で、日本での販売価格の高さ(44000円)も相まって当時小学生だった私などにとっては憧憬の対象を通り越した遥か遠いところにある存在でした。
1984年全日本選手権5位入賞車。

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ご覧のように、写真の車には「Hot Trick」製の赤いシャーシ、メカプレート等を組み込んでいます。
これらはオリジナルより板厚が薄いのか、剛性はやや低いようです。

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非常にマニア心を刺激する豪奢なフロント周り。スタビライザーも標準装備。
ピロボール・リンクによりキャンバー角が調節できるほか、バルクヘッドの下に数種類のシムを挟み込むことでキャスター角と車高の変更も可能になっています。
オイルダンパーは1/8マシンからの流用で、スプリングレートの調節機能はありません。

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ASSOCIATED特有のプレート型フリクションダンパーを備えたリア周りは、「RC-12i」から変更ありません。
写真の車には、スプリングでリア・サスペンションを制御するオプションのアジャスターを付加してあります。
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2011年11月29日

RC-12L (1986)

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ASSOCIATEDの「RC-12L」です。
ボールリンク・サスペンションを他に先駆けて採用したマシンであり、発売前の1986年の世界選手権で優勝したのを皮切りに、以後長期に亘って世界各地のレースで華々しい戦績を残しました。
また日本においても円高による低価格も影響して多くのユーザーを獲得し、1987、89年の全日本選手権では広坂正美氏のドライブにより優勝車となっています。

ただこのような本車の圧倒的な優位性は多くのフォロワーを生むことともなり、その結果次第に1/12の世界からは個性的な車が姿を消していきました。

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写真の車では、シャーシ等を「HOT TRICK」製の赤いものに換装しています。
なおオリジナルのシャーシには、カーボン製、ブラックFRP製、ナチュラルFRP製の各種がありました。

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フロントのサスアームは元々「RC-12i」と同様のものでしたが、後期生産型では写真のように3点でシャーシに固定される強化タイプに仕様変更されています。

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FRP製Tバーの支持部分にボールリンクを用いることにより、リアはロール方向に自由な運動をするようになりました。そしてその運動をより効果的にするため、モーターをセンター配置としています。他方で、ピッチング方向の運動は従来通りFRPの弾性を利用するものです。

モーターマウントは初期のモデルでは左右共に樹脂製でしたが、写真の車では右側だけジュラルミン製となっています。
またダンパーは「RC-12i」と同様、あらゆる方向を制御するフリクション・プレートによるものです。
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