2011年12月31日

86J (1986)

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AYKの「86J」です。
ISHIHARAに向けてOEM供給していた「NX101 ROADRUNNER J2」に手を加え、自社ブランドのマシンとして発売したものです。

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ブラックFRP製のシャーシは、「J2」と比べると一部の肉抜きが省略されている点で僅かに異なります。

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フロントのサポート・ブロックは本来「NX201R」と同じものが使われていますが、写真の車ではこれを左右一体型のオプションパーツに換装しています。
その他の部分は「J2」と変わりません。

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黒いモーターマウントはプレス製ゆえ強度に欠けるため、オプションとして写真の車で装着しているような17Sジュラルミンに焼入れ加工を施した強化型バックプレートが用意されていました。
オイルダンパーは「CRX PARSEC」用を少し短くした形のものです。
そして本車最大の特徴と言える、標準装備のリア・スタビライザー。これはPARMAの「EURO PANTHER」に用いられていたものに似ています。


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2011年12月24日

RS401i CYCLONE (1983)

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おなじみAYKの「RS401i CYCLONE」です。
クラス初の4輪独立懸架車の地位こそ僅かの差でABCの「SUPER HERO X-1」に譲りましたが、当時の王者AYKが新時代を拓くべく投入するマシンとして開発段階から注目され、その登場は頗るセンセーショナルに扱われました。
車体構成自体はDELTAの1/8GPマシンをミニチュア・コピーしたもので、加えて結局は所期の性能を発揮することもなく終わった本車ではありますが、1/12EPの分野に残したその技術史的意義には非常に大きなものがあったと言えます。

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シャーシはFRP製のダブルデッキスタイル。
細身で薄いシャーシであり、サスペンション独自の機能発揮という観点からは剛性不足が否めません。

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スイングアームによるフロントサスペンション。
ジュラルミン製のアームは取り付け仰角を調節できます。
前後共通のオイルダンパーは一見精巧な作りですが、実際はオイル漏れが酷く扱い難いものだったと聞きます。

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限られたスペース内で上手く構成されたリア周り。
「SUPER HERO X-1」とは異なりダイレクト駆動を実現しています。
AYK伝統のセンターデフから、六角ハーフシャフトを介して両輪に駆動力を伝達します。
ちなみにモーターマウントについては、秋葉原のASAMIというショップからジュラルミン削り出しのものが販売されていました。

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2011年12月10日

SUPER PARSEC SE BASIC (1989)

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AYKの「SUPER PARSEC SE BASIC」です。
全日本選手権優勝車でもある「SUPER PARSEC SE」をグレードダウンし、低価格の入門用モデルとしたものです。

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シャーシの材質をカーボンから安価なFRPに変更。
ボール・コネクト・サスペンションなど、足回りの基本構成は前後とも「SE」と同様です。
リアはTバーとモーターマウントをゴムブッシュを介して接続し、ピッチング運動をやわらかくしています。

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特徴的だったフロントのキャンバー調節装置については、ロッドを用いる簡素なものに変更。
他方、ナックル・シャフトが強化タイプになり、ここはむしろ改良されています。

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リアのオイル・ダンパーは、初代「PARSEC 」のものを流用。
シャフトは、カーボンではなくスチール製です。
その他、マグネシウム製一体型モーターマウント、4ベベルのデフギア、そしてTバー上部のプレート型ローリング・ダンパーなどには変更がありません。

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