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オランダ・CORALLY社の「SP 12」です。
初期のモデル「PK CORALLY」以来の個性的な素材感や色使いを受け継いだ、如何にもCORALLYらしい独特の雰囲気を有する車です。
構造的にはSCHUMACHERの「'C' CAR」を改良発展させたものと言えるため当然走行性能にも優れ、特に欧米ではASSOCIATEDの「RC-12L」と互角に渡り合っていたようです。
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カーボン全盛の当時にあって、敢えてジュラルミンによりシャーシやフロントアームを形成していますが、これはどのような優位性を根拠にしていたのでしょうか。もっともオプションではカーボン製シャーシも用意されており、カットのほうにも幾つか種類があったようです。
リアのTバーはシャーシとボールコネクトしますが、ボールを小ぶりの樹脂ソケットで挟み込んだうえOリングで締めるという本車で採用された方式は、以後約20年に亘り同社の他の製品にも生かされています。
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フロントのスイングアームは、従来までとは異なり左右が連結されています。これにより従来は別途装備していたスタビライザーの機能を、本車ではアーム自体に取り込みました。
また前作「SPU」ではボールジョイントだったアームとシャーシとの結合も、本車では初期と同じOリングを使った簡易なものに戻っています。ある程度ルースな作動のほうが寧ろ良かったのでしょうか。
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ホーシング付のモーターマウントやアクスルなど、現在の製品にもそのデザインが継承されているリア周り。
ボールデフは素手で簡単に調整ができる構造になっています。
フリクションプレート部には効き具合の調節のためグリス等を塗るので、汚れが付着しないようにゴムカバーで覆うのがCORALLYの伝統です。