無限精機の「K2-X COSMIC」です。
「K2-X SPIRIT」に続く3Pカーとして登場した「COSMIC」シリーズは、比較的低価格ながら上級モデルに劣らないパフォーマンスを発揮、幾度ものバージョンアップを経つつ長くレースシーンの第一線で活躍しました。
本車「K2-X COSMIC」はそのシリーズの初代に当たるマシンで、1984年の全日本選手権では3位に入賞しています。
「COSMIC」シリーズといえば、特徴的なポリカーボネード製モノコック・シャーシの採用で知られていますが、初代においては写真のようにまだ上下共にFRP製のダブルデッキ・スタイルをとっていました。
メイン・シャーシの後方に切り欠きを入れて、リアサスペンション機能を持たせています。
シンプルで堅固なフロントの基本構造は、シリーズを通じて変わりませんでした。
ASSOCIATED風のキングピン・コイルスプリング方式のサスペンションを採用しています。
写真にはないですが、サーボセイバーはダイレクト式です。
モーターマウント、デッキポストはアルミ製で、これらにはマグネシウム製のオプション品もありました。
サスペンションを制御するダンパーは、まだオイルではなく簡素なチューブ式です。
そして、デフはオーソドックスな3ピニオンのギア・タイプで、こちらは以後「TEMPEST」に至るまで承継されました。
また、左のハブは「SPIRIT」と同じで円いものですが、次作の「GP/m」からは六角のタイプに変更されています。