ABC HOBBYの「CARRERA SRC」です。
所謂振り分けバッテリー方式を日本車として初めて採用したマシンです。
足回りについては比較的オーソドックスな構成をとっており、ボール・コネクト・サスペンションが流行する直前の、過渡的存在ともいえます。
シャーシの素材は前作「GTR」に続き、縦横で剛性が異なるグラフレックスです。
リア・サスペンションはTバーをOリングを介してコネクトする保守的な方式ですが、ピッチング方向には別途回転軸を設けてスムースに動くようにしています。
フロント・サスペンションも一般的な形式ですが、キングピンにコイルスプリングではなくOリングを入れている点が特徴的です。
構成パーツに関しては、「SUPER HERO X-1」以来受け継いできたナックルの基本形状をここへきて遂に変更しています。
そしてカーボン製フロント・バーを標準装備、これはトレッドが従来の同社のマシンに比してワイドになっているものです。
モーターマウントは超硬性ジュラルミンを精度良く削り出したワンピース構造で、モーターが中心にくるようにオフセットされています。
オイルダンパーもジュラルミン製の大容量のもので、またリアシャフトにはカーボン製が標準で装備されています。
デフは「COBRA」以来のものとほぼ同様のボールタイプ。
横に伸ばしたタイロッドをボディマウントにOリングで括りつけ、これをフリクション式のローリング・ダンパーとして機能させている点がユニークです。
いつも楽しく拝見しております♪
ABCホビー、大好きなメーカーです。
その実力と独創性はもっと認められてもいいと思うのですが…
なんとなく、大阪の垢抜けないイメージがあるのでしょうか…?
こんな洗練されたシャーシを世に問うていたのに。
いつか多根井さんがRCマガジンで、
「大手メーカーだけに容量の大きい最新バッテリーやらが支給されたりしてやる気がなくなった…」
みたいなことを書かれていたように思います。
このあとのカレラ4wsが、事実上最後の1/12レーシングになったのは、
残念です。
最初に4独を採用し、振り分けバッテリも採用し、
さらに記事のSRCではローリングダンパーも。
無限やヒロボー、AYKのサスも変態的でよかったですが(褒め言葉ですw)、
やはり関西人としてはABCを推したいですね。
多根井さん、もう一回やらないかな〜
それでは次も楽しみにしております。
コメントありがとうございます。
ABCですらそのような冷遇を受けていたとは。。
独占によるマシンの没個性化、これが1/12の人気凋落の一因とも認識しておりますが、業界自らそのような対応をしていたとは全く残念な話です。
個人的にはABCは非常に好きなメーカーですね。4独、4駆、ハイエンドの3P、J2向けの3Pと全てを擁していた85年頃などは圧巻でした。丁寧に作り込まれた中にも程良い素材感のあるマシンが多いと思います。
因みにお察しかもしれませんが記事中の全日本選手権出場車は多根井氏のマシンです。